失敗する庭づくり、成功する庭づくりの境目は見る庭ではなく、使う庭であることです。失敗する庭づくりで、もっとも多いのが、手に負えない庭をつくることです。「庭には、一面芝生を敷きたい……」と、憧れだけで「庭づくり」をしたら、後がたいへんです。毎日、雑草取りはしなければいけないし、虫もわきます。そういう手入れの知識も必要です。
芝生の庭は見栄えも良いし、美しい。でも、その美しい庭を維持するためには、お客様自身の、毎日の手入れが必要です。こういうことを理解した上で、「庭づくり」を進めることが、失敗しないための秘訣です。欅など大きく成長する木を植えるのも考えものです。アッという間に成長して、家の陽当たりにも影響します。結局、面倒になって、木を切るなんてことになれば、植物たちがとてもかわいそうです。
庭づくりには、そこを守っていくための知識も必要になります。自分はなんのために庭をつくったのかという利用目的を明確にさせて、それに見合う庭づくりをすることです。使う範囲を認識した上で庭を考えることです。目的意識を持つことです。
庭づくりで成功している人は、使う範囲を明確にしています。なにをするために庭をつくったのか利用目的をキチンと考えています。植えたものを食べたいために庭をつくった方なら、野菜でも、果物でも、木の実でも、毎日キチンと手入れして、食べられるようになるまで、キチンと育てています。ようは目的意識です。
見るためだけの庭よりも、使いこなす庭……これからは、こういう庭こそが、良い成長をとげる庭となっていくでしょう。
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